医学と占星術の意外な関係
医学と占星術の意外な関係
|医学と占星術は一緒だった?
医学と占星術、または科学と占星術って、現代では対極にあるような印象です。
論理的で科学的な物と不可思議で神秘的な物のようにとらえている方も、実際多いのではないでしょうか。
細かいところは割愛いたしますが、医学は古代では呪術的な要素を含むものがかなり多かったですし、今では迷信のようなものも「医術」として存在していました。(例えば、この神の神域で寝てこいとか、神託をもらいに行けとかもありました)
紀元前世紀ごろから古代ギリシャでは、いわゆる医師が治療に携わる時、占星術もつかっていたと言われています。
古代ギリシャの医師であったヒポクラテスは、包括的に体を診て、病気の原因を見つけることが重要で、症状だけを診るものではないと当時主張していたそうです。
また、「占星術の知識のない者に医師と名乗る権利はない」といったとも伝わっています。
|医学と占星術の分離
その後占星術と医学の知識はギリシャからローマへ渡り、14世紀~15世紀は、治療に占星術、心理学、形而上学を併用していました。
17世紀の末までは人体への惑星からの影響論はまかり通っていたのです。
が、18世紀~19世紀の科学の発展によって、医学も天文学も科学的研究の対象になりました。
ここで、惑星からの人体への影響は証明されないこと、天動説が間違っていたことが証明されたことも受けて、次第に占星術は人体や宇宙の解明など、科学的に用いられる事はなくなりました。
宇宙の概念がひっくり返され、進化論も浸透する中、占星術は疑似医学と認識され、医学とも科学とも完全に切り離されていきました。
このまま廃れていくのでは…と思われた占星術ですが、20世紀初頭に盛り返してきます。
20世紀に入ってからの占星術は科学と医学の発展により、どんどん不確かな物、精神的な、占いの要素が濃くなっていくかと思われた占星術は、心理学者のユング、神秘学のシュタイナーによって、人間の魂や心理学と結びつけられていきます。
まあ科学的な証明はされなかったので、その後は占いとして、不可思議な要素の強いもの、または前時代的なオカルティックなものとして発展していきます。
|占星術が今も人気の衰えないのはなぜなのか?
古代より中世までは占星術は、学問というよりも宇宙の捉え方、人々の意識する「世界の概念」そのものでありました。
長い歴史を考えると科学や医学と切り離されたのはここ最近、300~400年のことでもあります。
占星術の全てを否定してしまうことは、文化の歴史も否定してしまうような気もします。
歴史の深さやその懐かしい概念、文化の一端を担ってきた存在としても、衰えない魅力を感じさせるのかもしれません。
もっともニコラス・カルペパーの生涯を読むと、占星術師はかなり昔から、多くの批判にさらされることもあり、ただの当たる当たらないのような「エンターテイメントなもの」になっていった背景があるようにも思えます。
出典:Wikipedia
カルペパーの「1653年の天文歴」にはこう記されているそうです。
「賢者は自分の星を支配し、星は誘うことはあっても強いることはない」
科学的に証明されていなくても、なぜかリンクしていたり、誘われることがある、まさに占星術の本質を突いている一言だと思います。
参考:「占星医術とハーブ学の世界」
「メディカルアストロロジー入門」
これ、とても興味があるんです。
もしかすると、一番知りたいことかもしれません。。。